ミュージアムレポート

ミュージアムIT ケーススタディ

デジタルミュージアム事業では、よく郷土愛の醸成や観光客の誘致といった目標・効果が謳われます。しかし、これを実現するためには、ただデジタルアーカイブを公開するだけではなく、多くの方々にご活用いただくための工夫が不可欠。一般市民が身近と感じるものでなければ、研究者など一部の層にしか役立たない事業となりかねませんので、注意が必要です。
博物館の現場では、デジタルアーカイブの重要性に関する議論はなかなか進みませんが、生活の環境が丸ごとITに支えられる現代では、いずれ「文化資産情報の国民的な共有が急がれる」時が訪れます。それは、広く地域住民に役立つものでなければなりませんので、早めに情報を収集しておきたいところ。今から学んでおけば、いざ企画立案となった際にも困らないはずです。
先行事例は、すでに全国で生まれつつあります。そこで、ここではデジタルアーカイブを一般市民へと届けるために工夫を凝らす各館の取り組みをご紹介します。