2019.01.26
全5回分くらいは書けますが、超ダイジェストで… 〜四国鉄道文化館訪問記
愛媛県西条市の四国鉄道文化館に行ってきました。言うまでもなく、鉄道ファンの皆さんにはお馴染みの「聖地」のひとつ。最寄り駅からすぐというアクセスも嬉しいところです。こちらのミュージアムは最寄りのJR「伊予西条」駅からすぐ、線路を挟んで北館と南館に分かれていますので、ファンにとってはワクワク感も2倍といったところでしょうか。
これを書いている私も、大の鉄道好き。本気でご紹介するとシリーズものになってしまいますので、今回は超圧縮版のダイジェストで。ほんの少しだけですが、館の様子をご紹介します。
この日はゆとりを持って見学する時間に恵まれましたので、到着前からもうウキウキ気分です。まずは、平成19年開館の北館から拝見することにしました。館の入口前には、「新幹線の父」こと十河信二さんの銅像が。終戦直後に西条市長を務め、後に第4代日本国有鉄道総裁に就任した方ですね。ちなみに、市の名誉市民の第1号とのことです。
書いてある文字は「見真」だそうです。検索で調べてみると、「智慧で真理を見極めること」というような意味のようです。深いですね。
では、北館の内部に進みます。まず目に飛び込んでくるのが、DF50ディーゼル機関車や0系新幹線の雄姿です。
後者は、みんな大好き「0系」ですので、説明不要でしょうか。前者は、僭越ながら、ちょっと解説を。ディーゼルエンジンの出力を変速機を使用して直接伝える方法ではなく、ディーゼルエンジンで発電した電気でモーターを動かす電気式(ディーゼル・エレクトリック方式)と言われる仕組みが採用されています。
最近は、いわゆるトルコン(トルクコンバータ)を用いる液体式(流体式)が主流なのですが、最近、一部で使用されているハイブリッド型の機関車は、大型バッテリーを搭載した電気式と言えると思います。大容量バッテリーによって、車だけでなく、鉄道でもより環境にやさしい車両が増えているわけですね。
いきなりマニアックですみません…。文字数が凄いことになってしまいそうなので、北館はこのへんで。
続いて、跨線橋を渡り、南館へと向かいます。
上の写真は、南館側から見た北館です。横断幕には、0系新幹線を展示中であることが書かれていますね。やはり人気があるのだなあ…と、しみじみ嬉しさを噛みしめます。
さて、南館は平成26年に開館した新しいミュージアムです。建物の前には、試験車両が展示されていました。どうです、かっこいいでしょう?
こちらは「フリーゲージトレイン」と呼ばれる方式の車両です。新幹線と在来線を直通運転しようというアイデアを検討する際に試作されたものなんですよ。
お馴染みの新幹線「つばさ」や「こまち」は、それぞれ山形や盛岡から先の区間は、実は在来線なんです。「ならば、すでに直通運転しているじゃないか」と思いがちですが、線路は新幹線と同じレール幅になっているのです。
フリーゲージトレインは、このレール幅の変更工事を行うことなく、車両側で異なるレール幅に対応しようという試み。現在は、後継の試験車両で試験を行っているとのこと。個人的にもJR「鹿児島中央」駅で一度見かけたことがあります。
長くなってすみません(汗)。では、南館の内部に入りましょう。館内には、長時間眺めていられそうなジオラマがありましたが、まず目が行くのはやはり車両の展示ですよね。「貴婦人」と呼ばれた蒸気機関車C57、そして急行型気動車キハ65も展示されていました。
C57牽引の客車に乗った経験はありませんが、キハ65には乗っているかも。30年前の九州旅行か、中央本線にまだ気動車急行があった頃か…と記憶をたぐりますが、結論には辿り着けませんでした。
日常の通勤などで気動車に乗ることはありませんが、個人的には大好きなので、出張で乗る機会に恵まれるたびにエンジン音に耳を傾けています。加速時にエンジン回転数が上がると、「頑張ります!」「大丈夫です!」と元気に声を出しているように感じられるんですよね。
そのほか、DE10も展示されていました。駅で貨車の入れ換えを行っているのを見たことがありますので、ここでも「おお〜」と心の中で叫んでしまいました。
入れ換えとは、貨物列車として駅に到着した貨車の順番を変更したり、別の貨物列車に仕立てる作業のことを指します。昔は、主要な駅なら見かけることもあったのですが、最近は貨物駅で見るくらいでしょうか。
先ほど「ゆとりを持って見学する時間に恵まれた」と書きましたが、実際に見て回ると、時間がまったく足りないんですよね。北館の隣の十河信二記念館にもぜひお邪魔したかったのですが、残念ながら時間切れとなってしまいました。
時間もさることながら、本気で語らせていただくと、この投稿も文字数が凄いことになりますので、このへんで。最後に、南館で出会った懐かしいタイプの自動販売機を。最近の最新技術を駆使した販売機もよいですが、欲しい飲み物の瓶を抜き取るスタイルは、やっぱりかっこいいですね。
このノスタルジックなかっこよさは、展示車両にも通じるものがあるなあ…と、何となく一人で納得しながら、次の仕事先に移動しました。