I.B.MUSEUM SaaSとは
メッセージ
すべての日本の博物館の発展に貢献できるデジタル・インフラを目指して。
博物館専業のシステム開発会社として
弊社は1992年の創業から現在まで、博物館業としてシステム開発事業を展開して参りました。
その間、営業・サポート部門のスタッフは、常に年間で200前後館への訪問を続けております。
先人の記録にただ圧倒されて立ち尽くすことがあれば、生き方や仕事のヒントを授かったような気がして背筋が伸びることもある博物館。
こうして全国を巡っていると「ふたつとして同じ施設はない」という言葉が真実であることを心の底から実感します。
地域の博物館に足を運ぶたびに驚かされるのは、それぞれの深い独自性です。
過疎や消滅可能性といった暗く重い言葉が飛び交う時代ですが、固有の魅力を蓄積し続ける博物館は、少なくとも地元の価値を伝え、地域の方々を勇気づける力を備えていることは間違いありません。
ただ資料や標本、美術作品を展示するためだけの場所ではなく、我が国の知性や精神性の礎を作る社会装置。
そんな施設が本来の「博物館力」を十分に発揮できる環境を整えることは、地域の「生きる力」を次の世代に継ぐ上での必須課題。
その確信は、創業30年を超えてますます強まるばかりです。
クラウドサービスを立ち上げた本当の理由
創業とほぼ同時に販売を開始したI.B.MUSEUMシリーズは、当初から単なるデータベースではなく学芸業務を支援することを意図して開発された収蔵品管理システムです。
2008年にクラウドサービス化する方針を固めた際、改めて現状をヒアリングするために各地の博物館を訪ね歩きましたが、そこで目にしたのは人手不足・予算不足に悩む博物館界の厳しい現状でした。
企業では会計ソフトを導入して経理業務の負担を軽減するのが当然となりつつあった時代に、なぜ学芸員は紙の台帳で業務を続けざるを得ないのか。最大の理由は極めてシンプルでした。
「システム導入費用が高すぎるから」
その費用を捻出できない中小規模館は、これからも黙ってアナログ作業を続けなければならないのか。
このままでは大規模館とのIT格差が取り返しのつかないことになると感じた弊社は、クラウド化にあたって会社として限界まで利用料金を下げ、中小規模館も今すぐデジタル化に乗り出せるサービスを目指しました。
それが、2010年に運用を開始し、現在では日本の博物館のデジタル・インフラとして成長を続ける「I.B.MUSEUM SaaS」です。
すべての館に最適なデジタル活用環境を
博物館DXという言葉が頻繁に聞かれるようになった昨今ですが、博物館のデジタル活用度には今も大きな開きがあるのが現実です。
いまもMicrosoft Excelで自作したシートで持ちこたえている施設、ようやくシステム化へと踏み出すことができた施設、IT活用で業務フローの見直しを始めた施設、最新のデジタル技術を駆使した展示演出やプロモーションへと突き進む施設。
I.B.MUSEUM SaaSは、どのステージにある博物館にとっても最短距離での目標到達を可能にする道具となるよう機能の改善・追加を繰り返し、これまで評価をいただいて参りました。
資料データの登録・更新で強いられる労力を軽減する支援機能を開発し、日々蓄積するデータを館内業務やデジタルアーカイブへと活かせる仕組みを構築し、展示ガイドアプリや外部サービスとの連携を通じて活用の幅を広げる。
I.B.MUSEUM SaaS は、膨大な博物館資料のデータ整備を助け、そのデータをそのまま多方面へと展開することで学芸員の負担を和らげる機能を研究し続けて参りましたが、それはひとえに「博物館力」の発揮へと力を注いでいただける環境を提供したい一心でのことです。
館種や規模に関わらず、たとえ人員不足であっても、館の魅力と価値を広く人々に伝えていけるインフラとなることを目指して。
I.B.MUSEUM SaaSは、発展を続けて参ります。