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収蔵品管理システム I.B.MUSEUM 導入ミュージアムインタビュー

ミュージアム名

管理システムを使うのは、学芸員自身。
遠慮なくカスタマイズを頼むのが、成功のポイントだと思います。
花巻市教育委員会事務局 文化課 学芸員 渡辺 哲也さん
花巻市博物館 副主幹兼主任専門学芸員 寺澤 尚さん
花巻市教育委員会事務局 文化課 学芸員 渡辺 哲也さん
花巻市博物館 副主幹兼主任専門学芸員 寺澤 尚さん

-ロビーに来館端末が置いてありましたが、気のぬくもりを感じさせる素敵なロビーですね。

寺澤さん:ありがとうございます。当館は、土壁と花巻瓦で、「蔵」をイメージして作っていますので、内装も純和風なんですよ。

-寺澤さんは現在の館の大黒柱で、渡辺さんは博物館から教育委員会に異動なさっているそうですね。開館当時、博物館の情報システム導入にご活躍だったとのことですが。

渡辺さん:当時は開館準備室を任されていました。周囲に情報システムの必要性を理解してもらうところから始めなければならなかったので、まずシステムアドミニストレータの資格を取得しまして。「博物館のシステムは特殊なので、しっかり準備しなければなりませんよ」と一生懸命説得しました(笑)。

-滑り出しから大変でしたね。そんな中で、I.B.MUSEUMの存在はどうやって知られましたか?

渡辺さん:市役所のコンピュータ担当部署から、実績があって安心できるシステム設計会社を選ぶよう助言を受けていましてね。近隣だけでなく、関東にも出かけて、博物館のシステムを見て回りましたよ。実積を自分の目で確認して、まずはNTTデータさんにお願いすることにしたんです。さすがだな、とね。

-ということは、その時点ではI.B.MUSEUMという選択肢ではなかったんですね。

渡辺さん:そうなんです。「21世紀型の博物館」というテーマで平成12年に基本設計を行い、平成13年に実施設計に入ったんですが、予算の問題が出てきまして。

-それは多くの館で見られる課題ですよね。

渡辺さん:安いほうがいいですからね(笑)。それで、パッケージソフトとしてI.B.MUSEUMをベースに構築してもらったらどうだろう、という方向に変わってきたんです。当時すでに100館以上で使われているという話でしたので、実積も問題ないだろう、と。

-なるほど。おかげさまで、現在は250館ほどになりました(宣伝)。


外観は蔵のイメージ。
森に佇む和風建築です。

-I.B.MUSEUMを選んでいただくにあたっては、比較検討はされましたか?

渡辺さん:ええ。複数社のデモソフトを借りてきて、比較表を作ってスコアリングしましたね。その結果、使い勝手が一番よく、値段も比較的安く済みそうだから、NTTデータさんに無理を言って、I.B.MUSEUMをベースにしてもらったんです。

寺澤さん:デモソフトを実際にみんなで使って、比べたんですよね。懐かしいですねぇ(笑)。

-I.B.MUSEUMは、問題なく業務に溶け込みましたか?

渡辺さん:全体的にはうまく行きました。細かい点では、とにかくたくさんのカスタマイズをお願いしましたから、「最初の頃にお願いした項目が忘れられてた」なんてこともありましたねぇ(笑)。すぐに対処してくださいましたけど。

-そ、それは大変失礼しました(狼狽)。導入前の期待値を100とすると、導入直後のご感想は何点くらいでしたか?

渡辺さん:そうですね。80点くらいかな。

-20点の減点は、先ほどの失態部分ですね(汗)。では、「よかった点」はどんなことですか?

渡辺さん:2つ、大きなポイントがあります。同時に複数の画面を表示できる点は、本当に助かってます。普通は画面を切り替えなきゃいけませんからね。それから、サーバにある関連ファイルがリンクできているのはいいですねぇ。どちらも、「仕事がしやすい」機能だと思いますよ。

-結果として信頼できる大手SI企業と、専業で実績のあるパッケージソフトがコンビを組んだシステムとなったわけですが、相性はいかがでした?

渡辺さん:結果的に、この方法は正解でした。早稲田さんには申し訳ないですが、早稲田さん単独だとメンテナンスを考えたときに、スタッフの人数や物理的距離に不安が残ります。早稲田さんが職人的な技術でカスタマイズしてくださり、NTTデータさんが組織力で検査とメンテナンスをやってくださったわけで、私たちにとっては「おいしいとこ取り」ができたことになりますね。早稲田さんはこれからもNTTデータさんと組まれたらいいんじゃないですか?(笑)

-先様が当社を認めてくださればの話、ですね……今度お願いしてみようかな(笑)。


木の温もりを感じさせる内装は、
訪れる人の気持ちを落ち着かせます。

-現在は寺澤さんが中心にお使いとのことですが、システムに問題は生じていませんか?

寺澤さん:ご心配なく、特に問題はないですよ。館内端末やホームページでの情報公開にも活躍してくれていますから。

-それでも、敢えて難点を挙げるとしたら……?

寺澤さん:システムの問題ではありませんが、やはりデータの入力作業には苦労しますね。これからも頑張って入力していかないと。

-展示などの通常業務と並行してデータ入力を日常的に行っていくのは、なかなか大変なことなんですよね。

寺澤さん:そうなんですよ。1人1日10件とか、地道にやっていきます(笑)。

-渡辺さんは、資格取得から始まった「大仕事」を終えられたわけですが、振り返ってみていかがですか?

渡辺さん:「システムを使うのは学芸員自身である」ことを痛感しましたね。これから管理システムを作るなら、自分たちの紙の資料カードや仕事の流れに合わせて、遠慮することなくカスタマイズをお願いすることだと思いますよ。

-当社も日頃感じていますが、館によって仕事の流れはさまざまですから、システムの側がどこまでそれに合わせていけるかが大切なんでしょうね。本日はありがとうございました。
 

<取材年月:2005年11月>

MUSEUM PROFILE

花巻市博物館
静かな森に堂々とした佇まいを見せる、和風建築の博物館。花巻瓦が印象的で、思わず写真を撮りたくなる風景美が広がります。地元ゆかりの収蔵品も、質量ともに充実のひとこと。近隣には宮沢賢治記念館・新渡戸記念館などが点在し、地域の学校と連携しての機関誌も発行するなど、地元の生涯学習の中心地としても知られています。
ホームページ : http://museum.city.hanamaki.iwate.jp/
〒025-0014 岩手県花巻市高松第26地割8番地1
TEL:0198-32-1030
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