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収蔵品管理システム I.B.MUSEUM 導入ミュージアムインタビュー

ミュージアム名

リニューアルオープンをひとつの起点に
デジタルデータの使いこなしを深めていきたいです。
主幹(学芸員) 森田 真一 さん
副主幹(学芸員) 中山 剛志 さん
主幹(学芸員) 森田 真一 さん
副主幹(学芸員) 中山 剛志 さん

-6年前、システムリニューアルのプロポーザルで、I.B.MUSEUM SaaSをお選びいただきましたね。当時、選定のポイントはどんな点にあったのでしょうか。

中山さん:当時、私はシステムの担当ではありませんでしたが、使いやすさや来館者向け公開システムのデザイン性などが議論の中心だったと記憶しています。クイズやパズルなどがありますから、来館者の使い勝手を重視しなければなりませんでしたし。

-それと、「クラウド型の是非」ですよね?

中山さん:仰る通りです。「セキュリティ面で大丈夫なのか」という点は、かなり議論がありました。

-今でこそユーザ館は200を大きく超えましたが、当時はまだサービスがスタートしたばかりの時期ですからね。かなり早い段階でご決断いただいたことには、今も感謝しております。それだけに、ご期待にお応えできていればよいのですが、いかがでしょうか。

中山さん:ええ、おかげさまで、とにかく仕事がスムーズになりましたよ。以前のシステムは使える端末が2台しかなくて、しかも別の場所に設置してありましたからね。あれ、正直、大変でしたよね?(笑)

森田さん:大変でしたね(笑)。誰かが使っていたら空くまで待たなければなりませんし、ちょっと寒い場所にありましたし。データにアクセスすること自体がひと苦労だったので、自分の席で使えるようになったのは、本当に助かりました。

-通信環境があれば、場所も端末も選ばないのがクラウドのメリットですからね。ほかにお気付きの点はありますか?

中山さん:まず、検索にきちんとヒットしてくれるのがありがたいです(笑)。以前は「あるはずなのにヒットしない」ということがあったんですよ。それに、一覧表示を見やすいようにアレンジできるもいいですよね。

森田さん:あれは使いやすいですよね。

-こちらのように、たくさんの分野の資料を所蔵されている施設は、ご担当ごとに必要となる情報が違いますものね。逆に、残念な点はないですか?

森田さん:今のところは、特段に不満に思う部分はないですね。強いて言えば、データ項目の見直しを実施したいです。移行した時に設定した状態のままで、重複する項目もあったりしますので。

-なるほど。見直しの際には、お手伝いさせていただきますので、ぜひお声かけくださいね。


歴史の旅は「東国古墳文化展示室」から始まります。

-項目などは変更していなくても、昨年、クイズやパズルの部分をリニューアルされましたね。

中山さん:ええ。今年は館のリニューアル年なのですが、グランドオープンの前年にプレオープンがありまして。

-全国博物館大会も地元開催ですよね。

中山さん:そうなんです。それに間に合うようにデザインもコンテンツも一新したんですよ。設問も新しくしましたしね。

-来館者の皆様の反応はいかがですか?

中山さん:おかげさまで、上々です。土日や祝日は席が埋まっていますし、クイズでは親子で一緒に考えながら解いているシーンをよく見かけますよ。パズルは、2台を友だち同士で並んで使って、楽しそうに競争している子どもたちもいます。

-いいですね。子どもたちが博物館を楽しんでくれるのは、素晴らしいことだと思います。

中山さん:本当にそうですね。ただ、問題づくりは、もうひと工夫できそうなんですけどね。

-と仰いますと?

中山さん:前回は、小中学校の教師経験者が多い教育普及係が問題を作ったのですが、子どもの目線で分かりやすい言葉を選んでいて、「さすがだなぁ」と。今回は学芸員が作っていますので、この点に関してはまだ改良の余地がありそうなんです。

-システムで設問の編集もできますから、落ち着かれたらお試しくださいね。グランドオープンと言えば、今年の夏に無事に終えられたわけですが、お忙しそうでしたね。

中山さん:いや、もう、ホントに大変でした(笑)。いまのメンバーが結束していたので、何とか乗り越えられましたけど。

森田さん: なにしろ約10万点の資料を一度すべて外に出して、元に戻しましたからね(笑)。いま思い返しても、ブルッと来ますよね。たぶん、全国的にも例がないんじゃないかな。

-あ、そうか! 同じ場所でのリニューアルだと、資料の移動は「往復」になるのか! しかも、貴重な資料ばかりで、数が10万点って…考えただけでも寒気がしますね(笑)。

森田さん:ですよね(笑)。

中山さん:二度と考えたくないです(笑)。

-私ならプレッシャーで不眠症になるかも(笑)。いや、本当に、よくやり遂げられたものです。まさに現メンバーの皆様の一致団結の賜物だったんでしょうね。頭が下がります。

森田さん:ありがとうございます。今回、配架方法が変わったので、今後は所在の情報もしっかり整備していきたいですね。おかげさまで、データベースに対する職員の関心も、グッと高まっていますし。

-それでは、皆さんがお集まりになれる時に、改めて説明会を開くというのはどうでしょうか?

森田さん:いいですね! ぜひお願いしたいです。

中山さん:ちょうど展示キャプション用の項目を新たに作ったりしたいと思っていたところなんですよ。作成者がデータベースに入力しておける環境があれば、異動の際などに後任の人が助かりますし。

森田さん:それ、すごくいいですね。

-素晴らしいと思います。弊社も協力いたしますので、この機会に、さらに一歩踏み込んだ運用を検討しましょう。


「ぐんまの森」から光が差し込む
明るいロビー。

-大仕事を終えられたばかりですが、今後の課題のようなものはありますか?

中山さん:まずは、いま書面で残している資料の調書などを、データベース内に保存していくことでしょうか。

-不測の事態への備えですよね。

中山さん:何が起こるか分かりませんからね。スタッフにExcelデータを作ってもらって、システムに一括アップロードするという作業を進めているのですが、まだまだですね。

-それはデータの精度という意味でしょうか。

中山さん:そうです。人の手で行うことですし、点数も多いですから、どうしても漏れが出てきますから。調書をExcelに起こす際も、アップロード前のチェックの時も。私自身のチェックも含めて(笑)。

-時間をかけて整えるしかないですよね。

中山さん:でも、デジタルデータがすぐに見られる環境があるだけでも、大きな進歩なんですけどね。昔は、写真もモノクロで紙焼きのものを調書に貼りつけていましたので、デジカメで撮って登録できるだけでも格段に違います。

森田さん:データベース上で「No Image」となっているものは、「画像データはあるけれど登録がないもの」や「画像データそのものがないもの」が混在していますが、中山さんからしっかり引き継いで、地道に登録を進めていきます。

中山さん:グランドオープンも終わったことですし、これからですね。

-弊社もしっかりサポートさせていただきますね。本日はお忙しい中、ありがとうございました。

<取材年月:2017年10月>

MUSEUM PROFILE

群馬県立歴史博物館
緑豊かな県立公園群馬の森にある博物館。原始から近現代まで時代順に設けられた展示室を巡りながら、地元の歴史を深く学べます。特に、古代東国の中心地として栄えた古墳王国・群馬を象徴する綿貫観音山古墳出土の副葬品が展示された東国古墳文化展示室は、圧巻のひとこと。また、地域とも連携する変化に富んだテーマ展示室も新設され、展示は充実を極めています。バラエティ豊かなイベントや分かりやすい解説も好評で、子どもから研究者まで広く親しまれています。
ホームページ : http://grekisi.pref.gunma.jp
〒370-1293 群馬県高崎市綿貫町992-1
TEL:027-346-5522
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