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収蔵品管理システム I.B.MUSEUM 導入ミュージアムインタビュー

ミュージアム名

入力が進めば使いたくなる、使っていれば入力が進む。
データベースは、そういうものだと思います。
学芸部 吉川 和孝さん
学芸部 吉川 和孝さん

-佐川美術館さんは、提案コンペに参加させていただいたことがご縁ですよね。声をかけていただいた当時は、どんな様子だったんですか?

吉川さん:開館10周年をきっかけに、システムを見直すことになったんです。ファイルメーカーを加工して使っていたのですが、古くなりましたので。いろんな会社さんに声をかけましたよ。

-弊社以外では、どんな業者さんにご相談を?

吉川さん:いろんな角度から検討をしたかったので、毛色の違う会社さんを集めた感じでしたね。事業所向け業務システムを扱っているところ、市販のデータベースソフトの加工に強いところ、美術系の印刷会社さんに、商品管理のシステムを作っているグループ会社、そして御社と。

-大変なコンペだったんですね。そんな中で、なぜ弊社をお選びいただいたんでしょうか?

吉川さん:選考に客観性を持たせるために、佐川急便のシステム関係者を交えて、事前に評価表を作っていたんです。評価項目に基づいて、提案内容と金額を考慮して決めたんですが、結構議論しましたね。実は、値段は御社より安い会社さんもあったんですよ。

-え、そうなんですか! 提案内容で選んでいただいたのなら、本当に嬉しいです。(はしゃぐ)

吉川さん:ただ…すみません、実は、私はファイルメーカーを推したんですよ。

-…え? あ、そうなんですか…。(がっかり) では、なぜ弊社に? すごく気になりますね。


水庭に浮かぶように建設された茶室

-吉川さんは、気に入っていただいてなかったとのことですが…。

吉川さん:いえ、あまり暗くならずに(笑)。私も、公平に見れば「早稲田さんだな」と思ったんです。ただ、長くファイルメーカーを使っていましたので。

-あ、なるほど…。

吉川さん:でも、他のスタッフは、御社のこの世界での実績から来る信頼感を重視していました。特に佐川急便の社員は、中立的な視点から判断していましたね。

-特に重視なさった点はありますか?

吉川さん:現場の目から見て魅力的だったのは、カスタマイズの柔軟性でしたね。多様な画像ファイル形式を臨機応変に管理できそうでしたし。あとは、警備システムとの連携性かな。

-警備システムについては、特に気になさっていましたね。

吉川さん:当館は、ゆったりと鑑賞していただくために、展示室内には警備員を配置しない方針を取っているんです。代わりに警備システムには力を入れているんですよ。

-機能も充実しているそうですね。

吉川さん:ええ、位置検知、振動検知など、さまざまな機能が付いています。それだけに、収蔵品管理システムとの連携は、大きなポイントでしたね。その点では、早稲田さんはしっかりやっていただけそうだな、と思いました。

-期待を寄せてくださっていたんですね。しっかりお応えできたか、気になるのですが…。

吉川さん:担当の方がマメに連絡をくださって、本当によく対応していただきましたよ。あと、開発中のシステムを、その都度インターネット上で試していく方法で進めていただいたので、安心感がありました。

-(来た! ウチの自慢!)オープンプロセスですね。

吉川さん:その他にも、開発期間中は何度も足を運んでいただきました。メールや電話での打ち合わせもかなり行いましたから、全体的にコミュニケーションはスムーズだった気がしますよ。

-それはよかったです。(しつこく話を戻して)オープンプロセスを使った開発は、弊社の標準になりつつあるんですよ。

吉川さん:そこをお話したほうが良さそうですね(笑)。バタバタしている時も、タイミングを見て「ここまでの出来はどうですか?」と連絡をくださるので、とても助かりましたよ。細かく確認を取りながら開発が進むということは、その分、無理を聞いていただく機会が増えたようにも思いますけど(笑)。

-ありがとうございます。(満足) では、恒例の質問を。弊社の対応や製品は、100点満点でどのくらいでしょうか?

吉川さん:そうですね~、80点くらいかな? 

-20点ほど減点がありますね。そこをぜひ教えてください。

吉川さん:慣れれば解決する問題なのかもしれませんけど、操作が少し難しく感じるんですよね。

-ファイルメーカーを使いこなしてこられた吉川さんが難しいと仰るのは、気になりますね。次は、その辺について、詳しくお聞かせください。


「ブロンズの詩」と名づけられた佐藤忠良館

-具体的に「ここが不便」という部分はありますか? ご遠慮なく仰ってください。

吉川さん:たとえば、貸出管理ですね。「仮予約から入る」というプロセスに慣れていないためかも知れませんが、重複貸出にならないように制御する部分などは、一瞬「え? なんで?」と思ってしまったりすることがあります。

-ルールが少し厳しすぎるのでしょうか?

吉川さん:SEさんからは、「規則性を緩やかにすることは簡単ですが、管理上、好ましくないデータになる」とアドバイスしてもらって、理解してはいるんです。でも、いざ使ってみると、なんだか使いにくく感じてしまうんですよね。

-操作や見た目、またメッセージの表現なども含めて、もっと直感的に理解できるようなインターフェイスになると、少しは違うのでしょうか?

吉川さん:そうかも知れませんね。最近は人員が減る反面、仕事は増えていますから、ゆっくりシステムに向き合う時間が取れなくなってきていますから、「すぐ慣れる」ような工夫は必要でしょうね。

-他の館にも言えることですね。忙しい中、マニュアルを見ながらゆっくり操作を学んで…なんて、できないですもんね。

吉川さん:そうなんです。「せっかくのシステムだから、もっとデータを充実させたいな」と、いつも思っているんですけどね。

-とは言え、貸出管理についてのご要望が出るということは、日常業務でかなり使っておられるんですよね?

吉川さん:ええ、もちろんです。たまに時間が空いた時は、集中して画像を登録したり。データをたくさん入力すると、妙に達成感があるんですよね(笑)。入れた分の帳票を、ぜんぶ出力してみたくなったり。

-積極的に使っていただいているのは、嬉しいです。では、当面の目標と、これから導入される方へのアドバイスをお願いします。

吉川さん:単純ですが、とにかくデータを増やしていくことが目標ですね。データを蓄積すれば使いたくなりますし、使ったらさらに蓄積していく…という好循環のもとになりますからね。

-単純どころか、まさにポイントですね! シンプルな言葉で聞くと分かりやすいです。

吉川さん:これから導入される方には、「結構聞いてもらえるものなので、少しくらいの無理はお願いするべきですよ」と。でも、早稲田さんにはツラい仕事になるかな?(笑)

-いえいえ、要望はぶつけていただいた方が、良いシステムになりますから。とても参考になりました。本日はお忙しいところ、ありがとうございました。

 

<取材年月:2008年4月>

MUSEUM PROFILE

佐川美術館
遠くに比叡山・比良山を仰ぎ、目前に琵琶湖を望む風光明媚なエリアに、水庭に浮かぶように佇む美術館。「佐川急便株式会社創業40周年記念事業」の一環として、1998年に開館しました。日本画家の平山郁夫、彫刻家の佐藤忠良という、日本を代表する芸術家である両巨匠の作品を展示。2007年9月には、陶芸家・十五代樂吉左衞門先生の作品を展示する「樂吉左衞門館」が新設されました。日本画、彫刻、陶芸と3つの分野の最高峰の作品を、じっくりと堪能できる美術館として、広く人気を集めています。
ホームページ : http://www.sagawa-artmuseum.or.jp/cgi-bin/index.cgi
〒524-0102 滋賀県守山市水保町北川2891
TEL:077-585-7800
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