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収蔵品管理システム I.B.MUSEUM 導入ミュージアムインタビュー

ミュージアム名

作品の基礎データだけでなく管理情報まで登録して
「iPadで持ち歩けるカルテ」にまで高めたいです。
学芸員 齋藤 友佳理さん
学芸員 齋藤 友佳理さん

-こちらは、周囲の景色も含めて外観がとても素敵ですね。今日は30分前に着いたのですが、周囲を散策しながらfacebookに掲載する写真を撮っていたら、あっという間に時間が過ぎてしまいました。

齋藤さん:そう言っていただけると嬉しいです。ありがとうございます。

-齋藤さんは、今年着任されたばかりで、まだシステムを利用し始めて4か月ほどなのだそうですね。I.B.MUSEUM SaaSのご利用は順調ですか?

齋藤さん:前任者が私と入れ替わりで退職したので、教わるタイミングがなくて。まずは基本操作から始めました。

-それは大変ですね。データはどんな状態ですか?

齋藤さん:作品の名称や種別、サイズなど、基本的なデータはきちんと登録されていましたよ。早く使いこなせるレベルに行きたいですね。

-システムの導入前は、紙の台帳で管理しておられたんですよね?

齋藤さん:そうですね。貸出記録や購入の履歴などは全て紙の台帳で管理していました。

-ということは、展示のたびに紙が増えていくような…。

齋藤さん:ええ。今は基本的な情報がシステムに登録されていますから、こうした付帯情報のデータもどんどん拡充していきたいです。

-紙で管理しておられた方、基礎データを揃えられた前任の方、皆様のご苦労が偲ばれますね。

齋藤さん:そうですね。数年後にはで完全にペーパーレス化できるといいんですけど。

-システムそのものはいかがですか? 使いにくかったりしませんか?

齋藤さん:当初はシステムの入力項目が多くて分からない部分もありましたね。でも、御社のご担当の方が5月下旬に改めて操作説明に来てくださいましたから。

-現在、社内でユーザ様の全館訪問キャンペーンを実施しておりまして。

齋藤さん:それは心強いですね。お陰様で、重要な修復情報などの入力などは終わりましたよ。

-それはすごい、実質4か月でそこまで進められるとは…。そう言えば、操作説明の後、一度お電話をいただいたようですね。

齋藤さん:ええ。最近立ち上げた図書のデータ作りに関することなんですけど。

-え、図書データの整備まで進んでいるんですか?

齋藤さん:ええ、自宅で研究する時に便利ですしね。今まではExcelのリストで貸出まで登録していましたが、職員3人で協力して毎日システムに登録しまして。今週からは職員向けの貸出の管理も。

-それはもう「使いこなしている」に近いかも…。


湖に浮かんでいるような美術館の建物。

-初めてI.B.MUSEUM SaaS をご覧になった時は印象はいかがでした?

齋藤さん:そんなに難しそうには感じませんでしたね。でも、画面上の言葉が分からないことは何度かありました。

-それはお困りだったのでは?

齋藤さん:たとえば、「人物」と「名簿」はどう使い分けるんだろうとか。御社のご担当に教えていただいたんですけどね。

-確かに、用語は取っつきにくいいかもしれませんね。何かいい方法はあるかな…(メモ)。ほかには?

齋藤さん:かなり突っ込んだ話でもいいですか?(笑)

-何なりと(笑)。

齋藤さん:先ほどの職員向けの図書の貸出管理ですが、登録時は「資料利用」と「一般貸出」のどちらを使うべきですかね?

-資料利用は作品の貸出を想定していますので、仮予約とか予約といった細かなステイタス管理のための機能ですね。職員の皆さん向けの図書であれば、シンプルな一般貸出の方が使いやすいと思いますよ。

齋藤さん:なるほど、簡単な方がいいですもんね。

-I.B.MUSEUM SaaSは機能が多いので、操作説明をもっと手厚くできるとよいのですが…すみません。

齋藤さん:でも、ご説明いただいて、大きな流れは理解できましたよ。新たに出てくる疑問が湧くこともあるので、時々、研修会があるとありがたいですね。

-実は、ご要望は結構いただいていて、検討している最中なんですよ。複数館合同の研修会なら、齋藤さんのようなお若い方にとっては人脈づくりにもご活用いただけそうですね。

齋藤さん:あと、図書の登録で、「編著者」という人物の項目は「人物データ」から呼び出しますよね? 作品の作家と違って、一度しか登場しない人物も多いですから、手入力できる項目の方がラクなのでは?

-なるほど(メモ)。呼び出して入力する項目を使わない方法もありますので、戻って担当者と相談してみますね。

齋藤さん:ほかにもいいですか?(笑)

-ありがたいです(笑)。

齋藤さん:作品の画像以外に、コンディションを記録したメモを撮影した画像の登録も始めまして。システムの画面を見ていただいていいですか?

-ええ(画面を見る)。

齋藤さん:作品の画像をモノクロ白抜きにして、そこに手書きしたものをスキャンして…。

-これはすごい! 詳細なカルテみたいじゃないですか!

齋藤さん:そうなんです。私はもともと保存や修復が専門でしたので、こうした状態管理を進めていきたくて。その時、手書きのメモを登録できる機能なんかがあると助かるかな、と。

-実は、無料のアプリで代用できまして。この画面に動画もご用意しているんですよ(ログインページの「動画チャンネル」を見ながら)。

齋藤さん:あ〜、これこれ! いいですね! iPadの画像登録も簡単そう…。

-後でアプリの詳しい情報をお知らせしますね。

齋藤さん:私の立場からすると、システムは「持ち歩けるカルテ」なんです。当館では、今まで管理台帳と修復履歴などの情報が別々に管理されていたのですが、これで一本化できそうです。

-「持ち歩けるカルテ」っていいですね…(メモ)。こちらは貸出の依頼も多そうですもんね。あと、ご出張も。

齋藤さん:そうなんです。当館は冬の間は閉館しますから、その期間にはまとまった貸出が発生するんですよ。

-どのくらいの量ですか?

齋藤さん:昨年は、一度に130点ほど貸し出しました。

-それは大変ですね。

齋藤さん:以前はすべて紙を出力していたわけですからね。でも、これからはiPadひとつで済むようになります。

-タブレットで「作品カルテ」を持ち歩くというのは、とても進んだモデルケースになりそうです。


美術館自体が絵画のようです。

-では、最後に今後の目標をお聞かせください。

齋藤さん:修復に関する情報は登録を始めたばかりですから、これからが本番です。先ほどの「カルテ」と言えるようになるのは、もう少し先になりそうですけどね。あとは、最終目標として、インターネットでの公開も考えています。

-たった4か月でここまで来られたんですから、あっという間に実現されそうな気がします。

齋藤さん:そうだといいのですが、準備に2~3年はかかるかな、と。

-最近は、データの準備ができたものから少しずつ公開するという館も多いですよ。

齋藤さん:なるほど。それならできそうですね。検討してみますね。

-ぜひ。次回お邪魔する時には、タブレットの手書きアプリでの「カルテ」づくりをぜひ見学させてください。本日はとても勉強になりました。お忙しいところ本当にありがとうございました。

<取材年月:2014年9月>

MUSEUM PROFILE

諸橋近代美術館
裏磐梯は五色沼の入口、ヨーロッパの古城のように佇む美術館。ダリのコレクションとしてはスペイン・フィゲラスのダリ劇場美術館、アメリカ・フロリダ州セントピーターズバーグのダリ美術館と並ぶ規模を誇ります。郡山から車で1時間半という場所にありながら、充実した作品と話題性の高い企画展から、平日でも多くの来館者で賑わっています。思わず日本にいることを忘れてしまいそうなほど作品世界に浸り切ることができる、人気の美術館です。
ホームページ : http://dali.jp
〒969-2701 福島県耶麻郡北塩原村大字桧原字剣ヶ峰1093番23
TEL:0241-37-1088
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