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収蔵品管理システム I.B.MUSEUM 導入ミュージアムインタビュー

ミュージアム名

常に最新のシステムで、4館のデータを統合。
館同士の情報も正確に把握できるようになりました。
主査(学芸員) 澤柳 秀実 さん
主査(学芸員) 雨宮 正人 さん
浦和くらしの博物館民家園 主任(学芸員) 藤田 智子 さん
主査(学芸員) 澤柳 秀実 さん
主査(学芸員) 雨宮 正人 さん
浦和くらしの博物館民家園 主任(学芸員) 藤田 智子 さん

-市内4館でI.B.MUSEUM SaaS をご利用いただいていますね。お世話になっております。

澤柳さん:こちらこそ。オリジナルのデータベースを作っていたり、紙の台帳だったりと、バラバラだった4館がまとまることができて、嬉しいです。

-ご導入のきっかけは?

澤柳さん:市町村合併ですね。たとえば、浦和で展示を企画する時に「大宮に何が所蔵されているのか分からない状態は良くない」という話になったんです。

-4館の情報共有ですね。

澤柳さん:ええ。5年ほど前、目録の統一について話し合いを始めました。でも、たとえば民家園と歴史系の博物館では項目も根本的に違いますから、一度は立ち消えになったんですよ。

-よく耳にするお悩みです。

澤柳さん:その後1~2年して、検討を再開しました。前に進めるために、「まずひとつのシステムに情報を集めてみよう」という話になりまして。

-なるほど。

澤柳さん:離れた場所の4館を繋ぐことが最大のテーマだったのですが、予算や労力の点で悩んでいた時、ちょうど御社がクラウドのシステムを準備しているというお話を耳にしたんです。

-良いタイミングですね。ご縁を感じます。


郷土の歴史がわかる資料がズラリ。

-実際のご導入は2011年でしたね。

雨宮さん:はい。さいたま市も、当時から一部の業務をクラウドのシステムで行ってはいたのですが、個人情報を含むデータを外部に保管するのは初めてのことでした。セキュリティの条件も厳しかったのですが、御社のシステムでクリアできました。

-ご導入の作業自体は順調でしたか?

藤田さん:データの移行は御社にお願いしたのでスムーズでしたが、実は当時、ひとつ大きな問題がありましてね。

-え? 順調そうに見えましたが…。

藤田さん:市から支給されていた事務用のPCが、古いブラウザしか使えなかったんです。ですから、動作が重くて。

-そうだったんですか。申し訳ありません。

藤田さん:いえいえ。昨年、PCを新調できましたので、今は問題ないんですけどね。導入当初は、少し複雑な作業をすると止まってしまうので、「こういうものなんだろうな」と思っていました(笑)。

-使い始めの時期に使用感を詳しく伺うべきでした。ほかに何か気になることは?

雨宮さん:全体的には快適ですよ。足りない項目があること、くらいかな?

-あ、項目はですね、自由に足したり削ったりできまして…。

雨宮さん:自分で追加できるんですか! それは便利ですね。

-この機能をご存じないということは、明らかに操作説明が足りませんね。大変申し訳ございません…。

雨宮さん:いえ、実は御社の担当の方から「操作講習を開きたいのですが」とご連絡をいただいていますし。

-そうでしたか。

自由に使える昔の遊び道具の数々。

雨宮さん:でも、4館あるので、日程調整で時間がかかっているんです。

-ご予定が決まったら、ぜひやりましょうね。お使いいただきたい細かい機能がたくさんありますので。お使いいただいているお客様のリクエストがきっかけで実現した新機能も多いんですよ。

藤田さん:へえ〜。そう言えば、データの複製登録機能はよく使うんですが、変更しなければいけない項目をそのまま何もせずに更新してしまうことがあるんです。何かいい方法はないですかね?

-帰社して確認の上、ご連絡しますね(メモ)。ところで、導入の目的だった「情報共有」の課題は解決しましたか?

雨宮さん:解決に向けて進んでいると思います。展示を考える時だけじゃなく、外部からの問い合わせがあった時も、すぐにお答えできるようになりましたし。

-それは、別の館に対する質問にも、という意味ですよね?

雨宮さん:ええ。当館は市内4館の中でも中心施設ですから、他館に関するご質問をいただくこともあるんです。

澤柳さん:それに、「同じ資料が複数、別々の館にある」という時も、すぐに画像を見比べることができますから、的確に把握できるようになりました。

-ふむふむ(メモ)。

藤田さん:もともと別々の自治体に所属していた館ですから、いろんな経緯で似たような資料を持っていたりしますからね。これを見分けられるのは大きいですよね。

澤柳さん:市町村合併を経験された館は、たぶん同じようなお悩みをお持ちだと思いますよ。

-なるほど、それは貴重なお話ですね! 実際にお使いいただいている館ならではの視点だと思います。


市内の伝統的な建造物が移築復原された
民家園

-さて、操作は講習会でマスターしていただくとして、ほかに今後の目標などがあればお聞かせください。

澤柳さん:個人的なことになりますが、私はしばらく別部署に異動していた期間がありますので、まずは早く身体を慣らしたいですね。あとは情報を充実させて、データも見直して…。

雨宮さん:導入前のデータの不備を点検することは、直近の課題ですよね。もともと別々に運用していた4館ですから、データの整合性の確認も必要になりますし。

藤田さん:あとは、資料実物にも当たって、収蔵場所のチェックもしないといけませんね。画像データも充実させていきたいです。10万点ほどありますから、結構時間がかかりそうです。

-画像の撮影と登録なら、タブレットPCを使えば簡単です。ほら(…と持参のタブレットで実演しながら)、こんな感じで。シャッターボタンを押せば、そのままシステムへ登録できるんです。

雨宮さん:ほんとだ!

藤田さん:これはいいですね!

-データの外部公開についてはいかがですか?

藤田さん:ある展覧会のアンケートで、大きな画像データで公開してほしいという要望があったんです。

雨宮さん:展示ケースに入っていると、実物とはどうしても距離ができてしまいますからね。画像データなら、よく見たい部分を簡単に拡大できますし。

澤柳さん:著作権をクリアして、マスキングなどもきちんと処理できる体制ができたら、ぜひ公開したいと思っています。

-最後に、システム導入を検討中の館にアドバイスがあればお願いします。

澤柳さん:クラウドの話になりますが、新しい機能が追加されて、どんどん良くなる点が魅力だと思います。以前の部署で業務システムを経験したことがあるんですが、いったん作ってしまうと、時代遅れになっても5年は使い続けないといけませんし。

-予算が潤沢な館以外は、厳しいですよね。

澤柳さん:ええ。クラウドのシステムは、常に最新のものが使えるという点も見逃せないと思うんですよね。

雨宮さん:当館のように、複数館で同時にデータを扱う場合は、費用対効果の観点からもかなり有利な仕組みだと思います。

-私のセリフを代わりに言ってくださって、恐縮です(笑)。本日はお忙しい中お時間をいただき、ありがとうございました。

<取材年月:2013年5月>

MUSEUM PROFILE

さいたま市立博物館
さいたま市に8つある博物館の中心施設。市にまつわる歴史・考古・民俗などの資料を収集・保存し、展示を行っています。郷土学習、体験学習コーナーもあり、また入り口には来館した子どもが自由に遊べるコマ回しやけん玉、火おこし器といった昔の遊び道具がズラリ。氷川神社や大宮公園に近接した住宅街にあるので、学校帰りの子どもが立ち寄る姿も目立ちます。古文書講座や歴史歩きなど大人好みのイベントも多く、地域にしっかりと溶け込む博物館です。
ホームページ : http://www.city.saitama.jp/hakubutsukan.html
〒330‐0802 埼玉県さいたま市大宮区高鼻町2丁目1-2
TEL:048‐644‐2322
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