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収蔵品管理システム I.B.MUSEUM 導入ミュージアムインタビュー

ミュージアム名

これだけできて、この金額は「安い」です。
導入しても悪いことは何もないと思いますよ。
主任学芸員 木口 亮 さん
主任学芸員 木口 亮 さん

-I.B.MUSEUM SaaS の第1号ユーザ様として、満を持してのインタビューです。まずは、ご検討前の様子からお聞かせいただけますか。

木口さん:私は平成15年4月に着任したのですが、その前年度から緊急雇用対策事業を活用して2か年計画でデータ整備事業が始まっていました。私はその2年目から関わったことになります。

-学芸員さんは何人いらっしゃるんですか?

木口さん:開館以来一人の配置です。刊行済みの資料目録のデジタル化は、前任者が済ませてくれたんですけどね。

-着任してすぐ、「台帳がない資料」のデジタルデータづくりに取り組まれたわけですね。作業は実物にあたるところから?

赤いレンガ造りの建物が目印。

木口さん:ええ。あとは寄贈・寄託申請書や購入時のリストなど、書類に付いている目録が頼りでしたね。媒体ごとに受入方法が違っていたので、情報を統一する作業も並行して行いました。

-1年目の作業としてはヘヴィですよね?

木口さん:そうですね、確かに当時は大変でした。でも、おかげで収蔵庫に入ることが多くなって、資料の全容を把握する経験になりました。前任者が業者に発注して作ったACCESSデータもあったので、それを引き継ぐ形で新たなデータを登録していく作業が中心でした。

-弊社のシステムを検討いただいたきっかけは?

木口さん:そのACCESSが原因でした。パソコンにスタンドアローンで入っていたのですが、リース満了で更新したら、新しいバージョンのACCESS では動かなかったんです。それで、古いバージョンのACCESSを入れて使うことになったのですが、先々のことを考えると…ね。

-不毛な作業ですよね。

木口さん:御社だけでなく、他社のシステムも検討したのですが、みんな「個別導入」するシステムですから、結局ACCESSと同じ問題に直面することになります。また、数年おきに大きなコストがかかることを考えると、とても言い出せる金額じゃなかったんです。

-そこに、弊社SaaSの話が登場するわけですね。

木口さん:そうなんです。資料が送られてきたときには「おぉ、これこれ!」という感じでしたよ。

-まさにニーズにピッタリだったようで、何よりです。


風格たっぷりの洋風建築です。

-でも、むしろ導入へのハードルは高かったのでは? 特に第1号ユーザということは、その時点では「実績のないシステム」ですし。

木口さん:それが、財政課の担当者はとても話の分かる方でしてね。システムが使えて、保守もやってもらって、インターネットで目録も公開できるなら「月3万円は安い」ということを理解してくださったんです。御社の「MAPPSセミナー」で理論武装して予算折衝に臨んだのですが、意外とすんなり決まりました。

-導入事例がない、という点はいかがでした?

木口さん:確かに、館内の協議で指摘は受けました。でも、器の話よりも「中身をどうする」という点のほうが大きな問題でしたね。

-でも、ACCESSで蓄積されていたのでしょう?

木口さん:ACCESSで入れていたデータはI.B.MUSEUMの項目ほど詳細なデータではなかったということがひとつと、もうひとつ大きな問題は、企画展で出したことがあるとか、刊行物に掲載したことがあるとか、使ったことがある資料以外の画像データがなかったことなんです。結論として、改めて緊急雇用対策事業として立ち上げて、画像データづくりを行うことになったんですけどね。

-なるほど。

木口さん:御社のサイトや配布資料で小松市さんの事例を知って、担当の方に相談もしたんですよ。

-そうなんですか!

木口さん:御社のインタビューに出ておられた方でした。入力者にも「核になる人」を確保することが大切、というアドバイスをいただきました。

-それは良かった。ところで、現在の進捗はいかがですか?

木口さん:もともとあったACCESSの基礎目録レベルの文字データは、すべての資料の8割くらいをカバーしていますから、残りは移管してもらった村役場時代の文書資料ですね。これがなかなか数が多いので、文字データができている資料の画像データづくりを優先して進めています。

-まずは順調ということでしょうか?

木口さん:それが、そうでもないんです。3年ほど画像データ整備に携わった感覚では、1年でだいたい1万点くらいのペースが限度でして。

-館全体の資料数は?

木口さん:未整理分を含めて13万点ほどです。今のペースでやっても10年以上はかかる計算ですが、緊急雇用対策事業は期限もありますしね。

-13万点分のデータを学芸員1人で…。弊社の調査では、歴史系の博物館で学芸員1人当たりの資料点数は、全国平均で4千数百点ですよ?

木口さん:本当は30人くらい必要ということですね(笑)。

-でも、現時点で1〜2万点ほどの画像データが整っているということは、その分は先に公開に踏み切れるのでは?

木口さん:ええ、しかも当館のメインである江原素六と沼津兵学校の資料を優先的に進めましたから、早く公開したいのですが、意外なハードルがありまして。

-ほう? ぜひ詳しくお聞かせください。


郷土の偉人・江原素六が
見守っています。

-公開に向けての意外なハードルとは何でしょう?

木口さん:行政の問題なんです。史料館のデータをインターネットで公開することに対して、「条例・規則の裏付けがない」という指摘がありまして…。

-条例? 議会で条例の改正が必要ということですか?

木口さん:要綱でもいいと思うんですが、それをきちんと起案しなければならないんです。なかなか大変そうで…。

-う~ん…。ならば「試験的に公開」というのは?

木口さん:どういうことです?

-I.B.MUSEUM SaaSには、公開ページのヘッダー画像を自由に差し込む機能があります。ここに目立つように、「○年○月から○年○月まで試験公開中」と記載しておき、何らかの方法で利用者の声を集める、とか。「継続的に公開してほしい」という声が集まったら、稟議に役立つと思いますよ。

木口さん:なるほど。いいですね、それ。

-ぜひご検討ください。ところで、ご導入時には、市が許可しているブラウザのバージョンが合わないという問題も発生しましたよね。その節はご不便をおかけしました。

木口さん:とても古いバージョンでしたが、対応していただけて良かったです。

-お望みの機能なんかはおありですか?

木口さん:そうですね、インターフェイスがワイド画面に対応できるといいな、というくらいでしょうか。あ、あとは検索結果などの画像を一括してダウンロードできると便利かも。展示を考えたりするときに助かりますよね。

-なるほど、ぜひ検討してみたいと思います。それでは最後に、第1号ユーザとして、ご検討中の方にアドバイスをお願いします。

木口さん:サーバを立てる必要がなくて、保守もバックアップもお任せできて、データ容量の制限がなくて、それでこの値段ですから、「どうして導入しないんだろう」というくらいのものなんですけどね(笑)。導入して悪いことは何もないと思いますよ。

-お褒めいただき恐縮です。今後も良いサービスが提供できるように頑張りますので、またご意見をお聞かせください。本日はどうもありがとうございました。

<取材年月:2013年1月>

MUSEUM PROFILE

沼津市明治史料館
昭和59年に開館した、沼津市の歴史に関する史料を収集・保存・調査・展示している歴史博物館です。国道1号線沿いでもひときわ目立つ赤いレンガの建物で、戦国時代から近代までの沼津の歴史を幅広く展示。地元の偉人を顕彰する江原素六記念館でもあり、入口では江原素六の像が来場者を出迎えてくれます。3階には、かつてこの場所にあった氏の邸宅を移築復元。沼津兵学校の資料も充実していて、沼津の近代化を体感できる貴重な施設です。
ホームページ : http://www.city.numazu.shizuoka.jp/kurashi/shisetsu/meiji/
〒410-0051 静岡県沼津市西熊堂372-1
TEL:055-923-3335
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